自転車

新しい自転車服に身を包み、なをとJは子どもたち引き連れて自転車乗りにでかけた。なんだか様になっていいなぁ、私の白長手袋とは随分な違い。
小一時間して、ドアを叩く音。ドアを開けると、次男一人。
「ママ、おにいちゃまが怪我したの!僕はいいから、早く!」と甲高い声。
「どこ怪我したの?」
「ここ(ひざ)とここ(手のひら)。早く!」
急いで鍵をかけて家を出ると、もう近づいてくるなをとJが見えてきた。

なんだ、長男もちゃんと自分で自転車に乗ってる。
「怪我したんだって?泣いた?」と聞いたら、
「泣くわけないよぉ。すりむいただけだよ。こんなんで泣かないよ。」と長男に笑われた。うん、たしかに、それ程でもない擦り傷…。

自分のちょっとの怪我で大騒ぎする次男にとっては、長男の擦り傷は大怪我に見えたらしい。次男なら大泣きしてただろう。
適度な大きさのバンデージを持ってきて、長男の膝と手のひらに貼ってあげていた。