岩割りの松

補習校の新しい校長先生のお話を、朝会で伺った。

「他の松が、フワフワの条件のよいところで、大きく育っている。
自分は条件の悪い岩の間に育つこととなった。それでも一生懸命成長し、他の松と同じとは言えないけれど、しっかりと成長した。

立派になった他の松は、お風呂の薪にされたり、家の建築に使われたりと切り倒されていった。
でも、岩に踏ん張って成長した松は、その気高さに人々から神として奉られ、今も存在している。」

そういうお話だった。



他の松が切り倒されればいいなんて、そんな勝手なことは思わないし、
自分が神になれるとも、そんな大それた事も思わない。
なのになんだか涙が出た。
最近、涙もろくなった。昔の方が強かった。